2016年4月14日木曜日

懐かしの特撮を語る「ウルトラマンネクサス」

 どうも、好きなドラクエシリーズは5の男、aokiです。

 久しぶりに好きな特撮作品でも語っていきたいと思います。
 今回はこちら



ウルトラマンネクサス
  2004年10月2日〜2005年6月25日




 概要

 2001年に放送されたウルトラマンコスモスに続く新しいウルトラシリーズ。
 これまで夕方に放送されていたシリーズは、今作から午前7時半という早めの時間帯に切り替わり放送がされた。
  後述するように、これまでのウルトラシリーズとは一線を画す独特の路線が評価され、子供と言うよりも大人でも楽しめる深みのある壮大なドラマが特徴となっている。
 一例としては主人公=巨大ヒーローというそれまでの大前提を廃し、今作では主人公があくまで一防衛隊員であり、変身する巨大ヒーローをサポートするという設定により、ウルトラマン、防衛隊員、敵という三つ巴の筋立てがより均等なバランスで展開されているのが特徴である。
 第1期OPである「英雄」は、テーマ性の強い歌詞から本作を知らなくても知っている人の多い名曲ではないだろうか。







 特徴① ハードなストーリー展開

 今作では怪獣と呼ばれる存在は一様に禍々しいビジュアルを持ってデザインされており、白目に代表されるような理性の感じさせない狂暴な存在として描かれている。
 また、敵側の勢力として悪の巨人の存在がより存在感を増しており、その手に落ちた主人公の恋人は、目の前で家族を怪獣に惨殺され、記憶を改ざんさせられた挙句、悪の巨人化して倒され主人公の目の前で息絶えるなど、のちに公式にも発言のあった「深夜31時半番組」という言葉にも代表されるように、子供番組とは思えないシリアスな展開に度肝を抜かれること請け合いである。
 また、今作でウルトラマンに変身する人間は適能者(デュナミスト)と呼ばれ、強大な敵との戦いの中で傷付き、倒れてしまう。
 やがて変身不能なまでに倒れると、次の適能者が登場し、また違った戦闘スタイルで怪獣に立ち向かうこととなる。
 本作は彼ら適能者の代替わりを描く大河ドラマとなっており、主人公はそれらの人物の代替わりを間近で見守り続ける存在から、最終回では適能者として変身を果たすというタイトル通り「絆=ネクサス」を意識した作りとなっている。


 特徴② ウルトラマンとその戦闘スタイル


 本作を大河ドラマと例えた理由は、そのウルトラデザインと変身アイテムにもあるのではないかと考える。

 

 

 本作のウルトラマンは、頭部に兜を思わせる後頭部をおおうガードが施され、また変身アイテムは鞘に収まった小刀の形状をしている。
 怪獣の出現など、真に戦いの瞬間が訪れると鞘から抜き出し変身が可能で、伝家の宝刀のごとく戦いの瞬間に必要性と深みを増している。
 同時に変身者のダメージを考慮せず戦いを強いる側面も感じさせ、否応のない正義の選択と戦いを強いる「意志を感じさせるアイテム」として物語に君臨し続けた。
 武将然とした無骨さと、次代への継承という観点で見ると、作品そのものに大河=人の流れを感じさせる。

 
 評価

 ウルトラシリーズ本来のメインターゲットである幼児層には、作品の持つ暗く苛烈な背景が受けず、視聴率も伸び悩んだ。
 また、平成シリーズから顕著に見られた円谷プロの資金的な力の低下もあったため、本来4クール(1年放送)だった予定を切り上げ、3クール37話での放送となった。
 しかしながら、それゆえに発揮された以下の本作独自の魅力も大いにあったのではないかとaokiは考える。

 理由1:怪獣の着ぐるみ、セットの費用を浮かすための理由付け
 
 本作を見ていて思う人も多いのだが、とにかく怪獣がすぐに死なない。
 何度も戦いを繰り返し、3話〜4話ほどの時間をかけて、怪獣を倒していくのが本作の特徴である。
 経済的な理由から、シリーズ全体に登場する怪獣の数を抑え、着ぐるみの費用を少しでも浮かす工夫である。
 しかしながら、それほどまでに強大な敵と戦い、傷ついていく歴代適能者の世代交代を進めるという理由付けになっており、同時に3分=カップ麺を待つ間に敵が死ぬというお手軽な怪獣退治に飽きた層には非常に見応えのあるバトルが展開されるようになったのではないだろうか。
 同時に、本作のウルトラマンは周辺の町の被害を防ぐため、メタフィールドという異なる空間へ自分と怪獣を送り込み、光の加護を受けた状態で戦うというスタイルを取る。
 これもミニチュアはびこる特撮のセット費用を浮かすためのいわゆる「使い回し」である。
 都市破壊の描写は自然と激減するが、その分バトルにおいて発生する火薬の量はそれまでのウルトラシリーズに準ずるものがあり、トランポリンも用いた洗練されたアクションシーンも加わってこれはこれで見応えのあるものとなっている。
 また、当初はメタフィールドが発生した時点で防衛隊員はただ為す術なく見守るしかできなかったこともあり、特に変身した知人が戦っているのに何もできない主人公の歯がゆさ、そしてメタフィールドへ突入可能となった新戦略の構築など、主人公サイドの葛藤と進歩→カタルシスの大きな要因となって、マイナスを大きくカバーする作品の魅力となっている。

 理由2 ハードゆえの最高の最終回

 主人公、孤門 一輝(こもん かずき)はレスキュー部隊から実働部隊TLTへの配属を命じられ、人を守ることに対して、あまりにも守り切れないものがあるということを常に突きつけられながら成長していく。
 大事な存在=恋人を守れずに涙し、戦う適能者の覚悟を知り、それを見守り助け合いながら迎えた最終回では自らが覚悟を持って適能者として変身を果たすという展開は、「まどかマギカ」にも似たカタルシスを視聴者に提供している。
 本作の最も優れたエピソードに最終話が挙げられるが、それは単体を見ても意味がなく、それまでのハードなエピソードを一貫して観た人だからこそ感じられる本作の大きな感動であり魅力である。
 絆=ネクサスのタイトル回収もあり、 大人になり踏み込みを躊躇していたウルトラシリーズを、大人になったからこそ楽しめる作品として昇華した本作の影響は非常に大きい。
 


 まとめ

 大人向けウルトラマンとして、様々な憂き目に遭いながらも路線転換をせずに突っ走った本作は、他にはない独特のシリーズとして君臨している。
 今記事で興味を持った人には、ぜひ観てもらいたい作品である。






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