2015年7月16日木曜日

手塚治虫の名作「どろろ」について語らせてくれ




どうも、キャンパスライフはドラマ「オレンジデイズ」のようにはいかなかった側の男、aokiです。
  
最近ITコーディネータの資格を取得すべく動き始めているのですが、勉強をする場合、趣味で固めた自分の部屋には誘惑が多すぎるため、市内の図書館に籠るようにしています。
自習ルームは静かで過ごしやすいのですが夕方5時に閉館。しかし本館である図書館はもう少し開いていたりするもので、勉強のあとは数少ない漫画蔵書の手塚治虫を読みふけるのが楽しみだったりします。

幼少期から手塚作品に育てられたaokiとしては、「ブラック・ジャック」や「火の鳥」、「海のトリトン」、「ドン・ドラキュラ」に「三つ目がとおる」など挙げればキリが無いほど好きな作品が多いのですが、特に好きな作品のトップクラスにあるのは人間と妖怪の戦いを描く異色作「どろろ」だったりします。




戦国の世へと移りつつある室町時代、天下取りを目論む父と魔物の契約により、体の48カ所を奪われた状態で捨てられた赤ん坊、百鬼丸が、自らの体を取り戻すべく人々を苦しめる魔物と戦い、成長していく冒険活劇です。
拾ってくれた医師である養父により義眼、義手、義足など足りない体を与えられた百鬼丸は、やがて魔物を討つべく、両腕には妖刀を仕込み、義足の中身は銃器というように、失われた体のパーツは悪を斬る術として修行を重ね、旅の途中で出会った泥棒小僧「どろろ」に妖刀を狙われながらも、激戦の中で奪われた肉体を取り戻していく過程が描かれていきます。
1967年より週刊少年サンデーにて連載が始まりましたが、当時の手塚作品とは一戦を画すその陰惨でハードな内容故に、一年ほどで打ち切りとなった不遇の作品だったりします。
最終話でも48体の魔物すべてを倒す事は無く、これからも戦いは続くという描写で終わり、読了後にある種のもやもやを感じたりもしました。

しかしその当時としては斬新な設定と作品の持つ雰囲気にカルト的な人気を持つ作品でもあり、中でも「ヨーカイ」「サムライ」というキーワードで海外での知名度も高かったりします。
近年では手塚作品では珍しい実写映画化という機会にも恵まれましたが、やはり48の魔神と決着をつけるという前提がある以上、一本分の尺では収まりきれるはずも無く、続編を臭わせつつも未だに次回作の公開には至っておりません。
個人的には主人公の百鬼丸が妻夫木聡、どろろが柴咲コウ、生き別れの兄弟が瑛太と、名作ドラマ「オレンジデイズ」と関連するキャストに作品以外の点でニヤリとしたものです。




では結局この「どろろ」という作品は今日に至り「未完の名作」というコンテンツに分類されるのかと言われればその限りではありません。
実はこの「どろろ」という作品は、現在二つの方法で完結編が描かれていることを最近知りました。

一つは連載終了後の1969年に公開されたアニメによるオリジナルストーリー。
もうひとつは、2004年に発売されたプレイステーション2対応ソフト「どろろ」です。
特に後者は48体の魔物すべてと戦うことができ、一つの完結作として位置づけられています。


キャラクターデザインは漫画家の沙村広明であり、その繊細なタッチは手塚治虫の原作とは似ても似つかないのですが、プレイしてみると作品の持つ雰囲気に非常にマッチしていることに気付かされます。さらに題字、妖怪デザインは東洋のギーガー(とaokiが勝手に呼んでいる)デザイナーの雨宮慶太と、何気に豪華な製作陣が顔を並べております。
この「どろろ」、特筆すべきは主人公の背負う「失われたものを取り戻す」という設定をプレイステーションというハードにうまく落とし込んでいる点にあります。
プレイ当初はモノクロ画面が続くのですが、これは奪われた視力の代わりに心眼で世界を見ている百鬼丸をイメージしており、魔神との戦いで視力を取り戻すと、以降は画面がカラーへと変わります。
その他にも、触覚を取り戻せばコントローラーが振動するようになったり、腕を取り戻せば二刀流となったり、足を取り戻せばダッシュが可能になるなど、戦いの中で何らかの変化を体感できるため、より一層主人公に没入してプレイする事ができると言えるのではないでしょうか。





こうしたいわゆる原作リメイクは大抵が残念な出来になりものが多いのですが、
ある意味当時のファンが作り上げた「どどろ」の非公式完結作として位置づけられており、「どろろ」ファンにはもちろん、序章ではチュートリアルと主人公が体の部位を奪われるバックストーリーが丁寧に挿入されるなど、作品に触れた事の無い新たなファンにも取っ付きやすい作品として異様な完成度を誇っています。




個人的には映画の続編が待ち遠しいですが、こんな形でも完結への二次創作(?)コンテンツがあることを知れてよかったと思いました。
興味のある方や当時の原作読者は、ぜひ手に取って頂ければと思います。
以上、今週のaokiでした。


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